日本固有のメダカ属の1種で、近年『メダカ』と呼ばれていたものが遺伝子学等の研究によりキタノメダカとミナミメダカに大別されました(なお、北日本集団、南日本集団とも呼ばれていました。また現在でも複数の地域型に細分されています。)。
平野部の河川、池沼、水田、用水路などに生息し、止水域や流れたゆるやかな水草の繁茂する場所を好みます。
体は細長く、背びれは尾部後方にありオスの縁辺には大きな切れ込みが入り、若干の個体差はあるものの、体は黄色みを帯び半透明で腹部のあたりは白くなっています。
鱗にはラメのようにキラキラと輝くものが入ることがあります。
尾部付け根あたりには黒色の網目模様をつくらず、オスの背びれの切れ込みが深いことがキタノメダカとの見分けとなります(キタノメダカは黒色の網目模様があり、オスの背びれの切れ込みは浅い)。
自然界での寿命はおよそ1年ですが、飼育環境下ではそれ以上生き、3~5年生きるものもいます。
産卵期は春で卵の塊をメスがしばらく腹につけ保護し、その後水草などに付着させます。
未成熟のまま越冬し、翌春成熟した個体となります。
───えさ ※一例
・メダカフレーク
・メダカプロス
・川魚のエサ など
口がとても小さいので、浮上性の細かなフードが良いです。赤虫も食べます。
───混泳
(同種)○ 自然界では群れていることが多いです
(他種)△ 魚の種類による:雑食性の強いもの、大型のもの、肉食性の魚などとは混泳できません。
上記条件を除き温和な性格の淡水魚との混泳は概ね問題ないでしょう。
───飼育ポイント
・水の流れを弱くするようにしてください。
・最近では生息地を再現したようなビオトープ(睡蓮鉢やトロ船、水鉢等)で良く飼育されています。屋外飼育の場合は、冬場は屋内飼育をする、保温対策をするなど、越冬時の管理にはご注意ください。
・繁殖には、アナカリスやマツモなどの水草を多めに入れ、卵の付着を確認したら別な飼育槽へ水草ごと移動しましょう。(親魚に卵が食べられてしまう可能性があります)最近では産卵床が市販されているのでそちらでもよいでしょう。